福井県済生会病院

看護師本人が療養中、要介護状態の家族がいる場合も制度の利用が可能

スタッフのモチベーションも向上しました
病床数 入院基本料 平均年齢 離職率 看護職員数
466 7対1 32.1歳 7.8% 562人

福井県済生会病院の看護師の離職率は、9%(2002年度)→12%(2003年度)→13%(2004年度)と高めで推移していましたが、現在は7%台に減少しています。離職率の減少の理由の一つとして挙げられるのが、「家庭と仕事のバランスを保ちながら働き続けることができるように」と導入された短時間(週30時間)勤務制度です。

同病院で短時間勤務の対象となるのは、小学校就学に達するまでの子供を持つ場合だけでなく、病気の療養中あるいは長期療養後のためフルタイムで勤務できない、さらには要介護状態にある家族の介護を行う看護師など多岐にわたっています。

この制度を利用する場合、正職員の基本給の75%が給与として支払われ、賞与も、その期間に応じて同様の計算で支給されます。定期昇給は正職員と同様で、退職金は同制度を利用する期間に限ってのみ75%の算定となります。

制度の導入によって改善されたのは、冒頭で触れた離職率の低下という側面だけではありません。看護師の満足度調査の結果を見ても、従来は数値が非常に低かった「経験年数5~10年未満」の層におけるモチベーションも改善の傾向を見せ、他の層でも数値の上昇が見られました。

短時間勤務を利用する場合、途中で他の看護師に頼んで帰宅しなければならないケースが多いため、「子供や要介護者がいないスタッフだけ負担が増える」「短時間勤務者は責任感がない」などの不満が出ないように、現場の管理者は適正な業務調整を行う能力が求められます

病院に勤務する保育士を雇用し、24時間対応の院内保育を実現

同病院では、育児支援の一環として、24時間対応の院内保育の整備を行いました。病院に勤務する保育士を雇用して、病院内の小児科外来などで専門性を発揮できるよう勤務させ、院内保育の利用者が増えた場合には、その保育士(6名)が支援を行うというシステムです。

経済的支援の側面としては、月額の保育費を従来の3万5千円から2万円に減額したのをはじめ、宿舎使用料金の値下げ、職場復帰見舞金制度、認定看護師の教育等の研修補助金制度があります。

その他では、家庭の事情や本人の体調不良等の理由で「夜勤ができない」「夜勤の回数を減らして欲しい」という要望があったため、産前・産後、育児中、介護中、病気、長期研修中の看護師に限って、夜勤免除制度も導入されています。

福井県済生会病院:福井県 福井市 和田中町 舟橋7番地1
地域医療支援病院 / がん診療拠点病院 / 肝疾患診療連携拠点病院

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