医療法人康生会 武田病院(京都市)

週30時間勤務(昇級・賞与・退職金あり)で、看護師の定着を促進

育児後の復職者も増加しました
病床数 入院基本料 平均年齢 離職率 看護職員数
300 7対1 28.4歳 7% 182人

京都市左京区にある医療法人康生会 武田病院では、育児支援の一環として、以前から満3歳までの子供がいる看護師を対象とした短時間勤務制度がありましたが、中堅看護師の定着を促進させる目的で、2008年から週30時間の勤務で昇級・賞与・退職金制度がある「短時間正職員制度」を導入しました。

勤務時間が通常の37.5時間から30時間と25%短縮化されるため、給与も同じ割合が差し引かれますが、非常勤看護師と違い、昇給があり、賞与・退職金が支給され、有給休暇、特別休暇があるなど、正職員と同様の待遇を受けられます。

短時間正職員制度が導入される以前、同病院における離職率は2006年度で18%、2007年で19%と非常に高い数字でしたが、制度を導入した2008年度からは半分以下の7%まで低下しました。具体的には、結婚退職は半分、出産による退職者は3分の1に減り、産休・育児休暇を取得して復職する看護師が増加しました。

制度利用者の多くは、もともと平日の夜勤が困難で、週末など都合の良い日に夜勤に入っていたため、制度導入後も勤務表作成上の負荷はほとんど発生していません。ただ、勤務時間に制限がある制度利用者が分担可能な業務はおのずと限られてきますので、勤務者数が少ない日は業務分担が難しく、他の勤務者に負担がかかることもあります。

また、16時30分以降の看護師が手薄になるのも難点です。対策として、同一部署に制度利用者をなるべく配置しないようにして、重複を避け、遅出の勤務者でカバーしています。

夜勤者の人数を決めているので、手薄になることはありませんが、夜勤看護加算の面で厳しくなる病棟もあります。夜勤専従者を配置したり、勤務者の中から希望を聞いたうえで、月単位で夜勤専従者を指名しています。

多様な勤務形態や院内保育所で子育てを支援

そのほか、子供が3歳に達するまでの育児休業の取得、小学校就学までの時差出勤、子供の看護休暇、24時間院内保育所の設置、育児求職者の代替要員を確保するなどの育児支援制度が整備されています。

また、子育て以外の多様な勤務形態としては、夜勤を2交代・3交代・専従の3つのなかから回数選択が可能であったり、時差出勤、リフレッシュ休暇の取得などの制度が設けられています。

武田病院:京都市下京区 塩小路通西洞院東入 東塩小路町841-5
地域医療支援病院

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